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プラネタリウム

季節の星空案内

夏の星空

夏は天の川がいちばん美しく見え、明るい星も多いので、星空をながめるのには絶好(ぜっこう)の季節(きせつ)です。
北から南にかけて流れる天の川。その天の川の中には一等星デネブをふくんで5つの明るい星が十字の形をえがいています。これが『はくちょう座(ざ)』です。はくちょう座をはさむようにして、天の川の西側(にしがわ)には七夕でおなじみの『こと座』のベガ(おりひめ星)、東側(ひがしがわ)には『わし座』のアルタイル(ひこ星)の一等星がかがやいています。
デネブ、ベガ、アルタイルの3つの一等星をむすんでできる大きな三角形を『夏の大三角』とよんでいます。

今度は、天の川を南へたどっていきましょう。
すると、あかっぽくかがやく星が目につきます。さそりの心臓(しんぞう)にかがやく星アンタレスで、このあたりの星をむすんでできる大きなS字形が『さそり座』です。さそり座の東側には、上半身が人間で下半身が馬の姿(すがた)をした『いて座』があります。

夏の宵(よい)、夕(ゆう)すずみをしながら夜空を見上げてみましょう。

たなばたのおはなし

昔、ミケランという若者(わかもの)がいました。
ある日、天からまいおりてきて、水あびをしている天女をみつけました。そのあまりの美しさに思わず、「僕(ぼく)のおよめさんになってください。」と何度もたのんで、天女の羽衣(はごろも)をとりあげてしまいました。こうしてミケランと結婚(けっこん)した天女ですが、やがて人間の生活にもなれて楽しくくらしていました。
子供(こども)も二人できて、かい犬のシロと四人の家族は幸せでした。

そんなある日、ミケランが仕事に出かけた後、いつものように天女がはたをおっていると子供達(たち)のさわぐ声が聞こえてきました。
「お蔵(くら)のおくのたわらの下にきれいなおべべがあるよ!」
天女が行ってみると、うすぐらい蔵の隅(すみ)に、昔ミケランにとりあげられた羽衣のすそが見えていたのです。それを見たとたん、天女はわすれかけていた天の世界が急になつかしくなってしまいました。天女はミケランに書きおきをのこすと、二人の子供をつれて天へとのぼっていってしまったのです。
「天に帰ります。あなたもきっと会いに来てください。人間が天にのぼるには、わらじを千足、たけのこと一緒(いっしょ)に土の中にうめるのです。」

ミケランはその書きおきのとおりに毎日必死(ひっし)になってわらじをあみました。みかねた村の人たちもてつだってくれました。
こうしてやっと千足のわらじができあがりました。さっそくミケランは大きな穴(あな)をほってわらじとたけのこを一緒にうめてみました。すると、たけのこがぐんぐんのびて、みるみるうちに雲の上をつきぬけていきました。
「これを登っていけば、天の国にイケルにちがいない!」
ミケランはシロと一緒に竹を登りはじめました。ところが、あと少しで頂上(ちょうじょう)、というところでミケランは動けなくなってしまいました。竹の先が少しだけ足りなくて、天の雲にとどかないのです。
その時です。後ろについていたシロがミケランの頭を乗りこえて前足を雲にかけ、シッポをたらして橋わたしをしてくれたのです。

こうしてミケランはシロに助けられやっと天の国にたどりつくことができました。
しかし、人間のミケランが天の世界で住むには、天人になるための試験(しけん)に合格(ごうかく)しなければなりません。
試験が始まる前に、天女がミケランにそっと耳打ちしました。
「なんでも言われたことの反対をしてください。そうすれば試験に合格出来ます。」
試験は王の前で行われました。ミケランは天女が教えてくれたとおりに何でも逆(ぎゃく)に考えて、上手く反対にやっていました。
最後(さいご)に王と食事をすることになりました。食事も順調(じゅんちょう)に進み、デザートに瓜(うり)がでました。
「あとすこしで試験に合格できる!」
そう思ったミケランはついつい気がゆるんで、
「ミケラン、その瓜はたてにきって食べるがよかろう。」
という王の言葉に思わずのってしまい、言われたとおりに瓜をたてにきってしまったのです。
すると突然(とつぜん)、瓜の中からドッと水があふれて出てきて、あっというまにミケランを地上までおしもどしてしまいました。
その水の流れが天の川となったのです。

しかし、はなればなれになった家族をあまりにもかわいそうだと思った王は、ミケランと天女が一年に一度だけ会えるようにしてあげました。
その日が7月7日、七夕の日になっています。